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お気に入りの音楽-4 [お気に入りの音楽]

お気に入りの音楽、【その4】です。   →→【その1】【その2】【その3】はこちら

今回は、クラシック音楽です。

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■いよいよ始まりました、年末に向けての第九レッスン。楽譜は清原先生に頂いたサイン付き!

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クラシック音楽とは縁もゆかりも無い育ちの私ですが、小学5年の頃、ラジオから流れてくる ある曲に魅せられたことが クラシックとの出会いになりました。
「ロッシーニ作曲 ウイリアムテル序曲」4楽章のファンファーレ行進曲はあまりにも有名ですが、私が魅せられたのは、1、2、3楽章でした。(もちろん4楽章も好きですが)
自分の小遣いで初めて買ったレコードが、カラヤン指揮のこの曲でした。

1楽章【夜明け】は、チェロとコントラバスだけで奏でられる、厳かな曲調。 小五の頃、このような夜明けの情景を見たくて、深夜ラジオ族(ヤンリク派!)だった私は眠い目をこすりながら朝まで起きていたのを思い出します。ベランダから見た初めての朝焼けの情景は、田園風景ではないけれども、まさにこの曲にある厳かなものに感じられました。

2楽章【嵐】は、厳かな夜明けから 一転雲行きが怪しくなり、嵐の前の静けさを暗示させる なにか焦燥感にも似た嫌な空気が流れ始め、一気に嵐へと突入して行きます。その描写の、写実的 かつ凄まじさといったら.... フルオーケストラが奏でる怒り狂ったような迫力は、チャイコフスキーの【悲壮】第1楽章 展開部分に匹敵するものだと思います。

3楽章【牧歌】 嵐はやがて去り、さわやかな空気とあたたかな日差しが戻ってきます。実に気持ちのよい、のどかな午後の情景が描写されます。

1〜3楽章の音楽表現は、まさに写実的な絵画そのものです。私の中では、これほど情景を鮮やかに再現してくれる音楽とは、今日まで他に出逢った事がありません。 高校時代絵画部に入部し、写実的な絵ばかり描くようになった私のクラシック音楽デビューが この曲だったことには、導かれたようなラッキーさを感じてしまいます。

クラシックのレコードは、名演奏のものでも、録音が旧かったり音質に難があるようなものは LPの1000円シリーズなどで格安に販売されていましたから、学生時代はそのようなLPを買いあさりました。

今でも印象に残っている名演奏LPは、鋼鉄のタッチの異名を持つ「エミール・ギレリス」チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番や、「バーツラフ・ターリッヒ」指揮チェコフィルのドボルザーク新世界より..です。

ギレリスのピアノ協奏曲は 再三録音され、新しい音源はCDにもなっていますが、当時のLPの音源は 若い1950年代のもののようでした。(正確な録音時期は記載されていません)録音品質は、お世辞にも褒められたものではなく、Dレンジが狭く、レベルオーバーで歪みのある失敗録音なのですが、演奏は素晴らしく、後に買ったCD版ギレリスの演奏には無い渾身の迫力を聴くことができました。

ターリッヒのドボルザークは、氏が若い頃、実際にドボルザーク指揮チェコフィルの演奏を聴いているという事実もあり、もっとも作曲家の意志を忠実に再現している録音といわれるものです。正確な録音時期はわかりませんが、おそらく1940年代の録音と思われます。当然モノラルです。

カラヤン大全集というBOXものも、旧い録音ばかりを集めた限定品(処分品?)のようなものを持っていました。LP10枚組でした。
こちらも、モノラル音源、ノイズものオンパレードの録音盤でしたが、カラヤンの演奏自体は悪かろうはずもなく、特にチャイコフスキーの「悲壮」は、後に数枚のCDを買い求めましたが、ノイズに埋もれたあの演奏に勝るものとは出逢えませんでした。(多分に刷り込み効果もあるとは思いますが)

以上が、私の高校時代までのクラシック音楽鑑賞遍歴で、その後フュージョンや、JAZZ、J-POPに偏重して行った事もあり、しばらくの間はクラシック音楽とは付かず離れずのような間合いで接していました。
そんな折、一気にクラシックが身近に戻ってきたのは「大阪シンフォニカー交響楽団」の【名曲コンサート】からです。
大阪シンフォニカーの名曲コンサートは、10年程前に始まったクラシック音楽の入門コンサートで、朝日新聞社の協賛もあり、フェスティバルホールで年5回、1公演 1,500円(年間予約なら5,000円)という破格値で本物の演奏を聴かせてくれるというものでした。

当時、仕事が忙しく、演奏会にもろくに行ける状況ではなかったものの、この価格なら たとえ行けなくても惜しくはないという気持ちで、年間チケットを予約したのでした。
案の定、何度かのコンサートには行けなくてチケットを無駄にしたものがありますが、以来10年ずっと年間購入して通い続けています。入門コンサートも、10年も続けば、さすがに入門というような曲構成ではなくなってきており、知らない名曲も沢山聴かせてもらえる間口の広い本格的なクラシックコンサートになっていますね。現在は、場所をシンフォニーホールに移し、1公演 2,500円(年間予約は8,000円)になりましたが大変値打ちのある演奏会です。

クラシックの生演奏に耳がなれてしまうと、PAを通したサウンドしか聞こえない普通のライブの音の酷さにはうんざりする程です。クラシックは敷居が高くてと敬遠される方も多いですが、その音の美しさに触れに行くだけでも価値がありますよ。

大阪シンフォニカーの宣伝をもう少し。他に 年10回の定期演奏会と、年4回のいずみホール室内楽コンサートがあります。
定期演奏会には数年にわたってバルコニーに指定席を確保していましたが、最近は ご無沙汰しています (^_^;)
バルコニー席では団員の方の演奏中の仕草が丸見えで、一興でした。ティンパニーのすぐ上の席でしたから、打楽器群、ホルン、木管群等、通常見えにくいステージ中央以降の編成がよくわかりました。
いずみホール定期演奏会にも足を運びましたが、2008年度は休止しているようですね。再開を楽しみにしています。

名曲コンサートでは、コンサートマスター森下幸路氏)直近の最前列を数年にわたって確保させていただいている事もあり、ステージ上の氏と目が合えば会釈を返していただくという気さくな応対を頂いています。氏がシンフォニーホール近辺を散策されていた時、偶然出会った私に声をかけてくださったこともあり親近感もひとしおです。深謝!


そのようにして、クラシック熱が高まってきたところに、「一万人の第九」参戦です。
 (やっとたどり着きました (^_^;)
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楽器演奏では、絶対に同じステージに立つ事は出来なくても、合唱の一人としてならその可能性もあり。というよりも、いつまでも聴く立場のままではなくて、あの素晴らしい生音の世界に飛び込んでみたいという気持ちで、とりあえず、1/10000なら音が狂っても迷惑をかけないだろうと、5年前、一万人の第九に単身応募したのでした。
そして、今年で はや6回目。つい先日、今年度のレッスンがスタートしました。毎週水曜日。清原先生のクラスです。

今年の第1回レッスンでは、いきなり清原先生が所用で欠席されたので まだお目にかかれていませんが、ぐいぐい第九の世界に引き込んでくれるレッスンを楽しみにしています。

第九が年末の風物詩になって久しい訳ですが、如何せん、クラシック音楽人口は決して多くはなく、多くの方にとっては、テレビのニュースや新聞記事で見かけるだけのもののようですね。私にとってもそうでした。実際に歌ってみるまでは。

実際にやってみること。 ..どんな事でもそうですが、傍観者と当事者との間には如何ともしがたい距離があります。
音楽鑑賞は、ただ聴いているだけ。確かに、耳は肥えてはいくんでしょうが...。 実際に当事者になって、壁にぶち当たりながら、すこしずつでも前に進んで行く事で、この道を志す人の苦楽や、いろんなことが少しづつでも見えてくるのだと思います。距離を縮めるためには、何でもやって見なければ その片鱗もわかりません。

音楽家は、スポーツ選手がそうするように 何千回、何万回と練習を繰り返しながら、僅かずつでも目標に近づいて行くんですね。 勿論、私などは、それを入口から覗いている程度で、それ以上のところまでは行けるはずも、また行けるとも思っていないので、ただただ近づいて、雰囲気を味わいたいと思って参加しているだけなんですけどね。素人は素人なりに、音を楽しむことは許されるようなので、同じステージに立たせてもらえる「一万人の第九」という一大行事に参加出来ることに無上の喜びを感じている次第です。参加するまでは知らなかった未知の世界を、まだまだ垣間見ることが出来るんですから!

一万人の第九で知り合った同業のデザイナーや、偶然出会った取引先の担当の方、私がお誘いした取引先の方など、どんどん交流の輪も広がっています。参加に躊躇されている方も、来年の募集には、一念発起されることを是非お薦め致します。

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少し旧いですが、、、ユンソナさんがチャレンジした時の TV映像です。私も映ってます! 2004年版

※MBSで放送されたものの一部分です。問題あれば削除しますが、掲載を続けさせていただければ幸い。





  第九関連 →お気に入りの音楽-2  →日記<本番を終えて>

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