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我流オーディオ独り言-1 <NSスピーカーのお話> [我流オーディオ独り言]

新カテゴリーです。我流オーディオ独り言 - その1 <NSスピーカーのお話>

私、オーディオマニアというほどのものではありませんが、楽器好き、生演奏好きで、ステレオ視聴も。
となれば、少しでも生音に近いサウンドを我が家のステレオにも期待したいということに。
で、こだわりのオーディオと、持論の独り言を綴ってみたいと思います。
ご共感いただける方、おつきあいください。

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こだわりのオーディオと言っても、セットに数百万円もつぎ込むオーディオマニアではありませんので、海外製高級オーディオブランドのお話は出てまいりません。まずは、その点ご了解のほどを。

こだわりの、というのは、自分の求める音を探して...ということでしょうか。
昔は、アンプやスピーカーボックスを自作したり、市販品を改造したりと色々やってきました。
相性の良い組み合わせを探したり、部屋のレイアウトや、スピーカーの置き場所をかえることだけでも、結構違ってくるものです。
いろんな経験則や、持論を集大成していくことで、きっと求める音に近づいていけるのではないかと、もう、何十年も、趣味として試行錯誤してきました。
昨今では、オークションやリサイクルショップで、往時高嶺の花だった高性能機でも手頃な値段で入手することができるようになってきていますから、ますますセッティングに幅が広がるようになってきました。

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あえて、40年前のスピーカーを選んだ私。

■YAMAHA NSスピーカー
YAMAHA_NS_JA-5002.jpg

YAMAHA NSスピーカーは、前回 <お気に入りのデザインモノたち--その6> でも そのデザイン性の高さを紹介しましたが、上記写真のものは JA-5002 ユニットで、長辺約70cmもある巨大スピーカーです。最近オークションで入手しました。このプロダクトデザインも魅力的ですねぇ。
ユニットでの入手のため、箱を制作するまでの間、現在待機中の状態ですが、前回紹介した JA-3501ユニット(長辺約50cm)搭載の YS-50 モデルや、NS-15NS-250 のほか、JA-5004(長辺約60cm)を搭載する NS-18(下欄に画像を掲載)など、数セットを所有するに至りました。(全てオークションにて入手)

Piano.jpg
 (資料:当時のカタログより  NSスピーカーのデザインモチーフであるグランドピアノの造形
  もちろん、無理矢理イメージを合わせた訳ではなく、特定の共振を防ぐための必然的な形状です。
  エレクトーンのペダルや、ツイーターを設置するためにも都合の良い形状であったようです。)


NSスピーカーとの出会いは、前回も書きましたが、私の中学生時代。当然、当時購入できるはずもなく、そのまま私の中では幻のスピーカーになっていたのですが、独特のスピーカー形状は鮮烈に頭に焼き付いており、ネットの画像検索で見つけてからは、一気に数セットを買い集めたという次第です。(激レア製品ですが、ネットオークションを根気よく探せば だいたい月に1本ぐらいの確度で見つけることができるようです)
現在所有のステレオセットは、全てこのタイプのスピーカーに置き換わってしまいました。


なぜ、40年も前のスピーカーに魅了されたのか。

NSスピーカーは、有名なオーディオ評論家 長岡鉄男氏も好んで自作スピーカー用ユニットに使用したと言われるもので、豊かな音質は折り紙付き。
ただ、なにぶん40年も前の古いユニットであり、現在では廃れてしまった特殊構造のスピーカーということもあって、最初に入手するときは単に懐古趣味のつもりだったのです。現代のスピーカーと肩を並べられるなんて思ってもいなく。

しかし、30数年ぶりに聴く NS スピーカーの音には驚かされました。
一聴して解る、明快な音。明らかに現代のスピーカーとは違う鳴り方なのに、それは古臭い音でも貧弱な音でもなく、逆に、現代のスピーカーよりも、豊かで自然な音にさえ聴こえるのです。

40年も前のスピーカーが、現代のスピーカーと比べて見劣りするどころか、豊かにさえ感じる。
この不可解な現象を目の当たりにして、自分なりに分析してみました。


■能率が異常に高い。
NSスピーカーの音圧レベルは、のきなみ 100db 前後と、驚くほどの高能率です。
現代のスピーカーの多くが 80db台 〜よくて 90db 程度なのに比べると、実に10db 以上の差が。
10db の能率差は、アンプ出力(電力)換算すると 10倍。100db のスピーカーを10Wのアンプ出力で鳴らす音と、90db のスピーカーを100Wのアンプ出力で鳴らす音が同じ大きさで聞こえるという事実は、驚き以外の何者でもありません。
実際、スピーカーセレクタで現代のスピーカーと切り替え視聴すると、その音圧差だけで、迫力がまるで違って聴こえます。(正確に比較するためには、ボリウムを1/4回転ほどセットし直す必要があります。)
音圧が高いということは、ダイナミックレンジが広いということ。クラシックや JAZZ などには最適な特性で、小さな音から大音量まで、アンプを選ばず豊かに鳴ってくれることがまず美点です。

ちなみに、なぜこれほどまで差があるかと言うと...
現代のスピーカーは、アンプの高出力化に対応させるため、10cmほどの小さなスピーカーでも耐入力100W以上というのが当たり前で、そのためには振動部を強力なダンパでガチガチに固め、大入力に対しても歪みを最小限に押さえて鳴らすことを目的としています。さらに、小さなスピーカーでは再現しにくい低音を強調するためには、相対的に中高音域の音圧を下げる必要もあり、意図的に能率を犠牲にしているんですね。
それに対し NSスピーカーの時代のアンプは高出力タイプでも20〜30Wどまりでしたから、鳴りの良い、能率の高いスピーカーが求められたのでしょう。当時のスピーカーの中でも、大型サイズで独特のメカニズムを持ち、低音もふんだんに出せる NSスピーカーの能率の高さは別格だったようです。
でも、アンプ出力換算で 10倍も能率が違うとなると、スピーカーは進化したのやら退化したのやら...。

能率を押さえたスピーカーの多くは、精緻な音を目指しているようです。
高能率なスピーカーの音は、伸びやかに、高らかに鳴ることを目指していたのだと思います。
明らかに現代のスピーカーと違う鳴り方。好みが分かれるとすれば、まずこの部分だと思います。


■波動の面積が広い。
現代のスピーカーは軒並み小型化され、高額なスピーカーでも 20cmを超えるものは少なくなりました。
理由はいろいろあるのでしょうが、そんなの関係ねぇと言わんばかりに、NSスピーカーは超大型です。
我が家には置き場所の問題があり、大型の製品は入手を躊躇していますが、大型機 NS-30NS-370 などは 1mを超えるサイズになり、ペアで必要な訳ですから大変です。
しかし、大型スピーカーならではの豊かさは推して知るべし。音の面積・体積がまるで違います。

ns-370.jpg
(堂々たる NS-370 ただ、一般家庭に置くには大きすぎ...。)
 オークションで見かけたことがありますが、置き場所も無く入手を断念してしまいました。


例えて言うならば、ゆったり回る大型扇風機の風と、小さな羽を高速で回す小型扇風機の風の違いのようなもので、どちらが心地よいかと問われれば言わずもがなです。

実際、大きなスピーカーと小さなスピーカでは、「うるささ」が違います。
小さなスピーカーは音量を上げるとうるさく聴こえますが、大きなスピーカーは、大きな音でもうるさくは感じないのですよ。特に、振動板面積の大きな NSスピーカーの場合は、はっきりと実感できます。長時間聴いても疲れない音とも言われます。

ステレオ再生は、L、R の点音源の空間合成で成り立っていますが、何も、点音源だから小さなスピーカーで良いということではないのです。(もちろん、定位や位相の問題等色々ありますし、部屋のサイズ、スピーカー間の距離等の要因によっては何が良いとは言い切れませんが、扇風機に例えた部分などは感覚的に「大きいことはいいことだ」の部分でしょう。上の NS-370 のようなBIGサイズのスピーカーで、部屋が音で満たされるのを想像するだけで ゾクッとしませんか?)

現代のスピーカーが小型化してしまったのは、ユーザーの住宅事情の他に、高級オーディオが売れなくなったこと、製造コストや設計上の問題(他にもありますが)など、様々な制約の果てに卑屈化してしまったと言えば言い過ぎでしょうが、豊かなサイズのおおらかな音が、旧き良き時代の旧機種を物色しないと手に入らなくなってしまったのは寂しいことだと思います。


■普通のスピーカーなら高調波歪み、NSスピーカーなら倍音創成。
一にも二にも、サイズの大きさがこのスピーカーの特徴ですので、NSスピーカーは、そのサイズから さぞかし重低音が出るウーハーと思われるかもしれませんが、意外にも フルレンジに近いものです。
しかも、澄み切った倍音を含む中高音こそがこのスピーカーの真骨頂。
では、何故この巨大サイズから中高音が出るのか?

通常のスピーカーはフリーエッジ構造で、宙に浮いたコーン紙のピストン運動によって音が出ます。
その場合、コーン紙全体が一体的にピストン運動することが求められ、たわまぬように、また速い動きを妨げないように軽さも求められ、カーボンを採用するスピーカーまで登場しました。

それでも、宙に浮いた大きな振動板全体を正確にピストン運動させる理想的なスピーカーは開発出来ずに、結局、振動板の質量を小さくするためには小さな口径のスピーカーでなければ...ということで、こじんまりと小さくまとまっていったということです。
小さな口径で不足する低音は、「箱で何とかする」「ハイパワー化で対応できる」という考え方に行き着いたようです。現代のスピーカーは、基本、バスレフ方式という低音増強箱に収められ、見かけのサイズの割にはブーストされた低音域が出るように設計されます。


対して、NSスピーカーは、その巨大さゆえ振動板の質量は大きく、「たわまぬよう、軽く..」という命題を完全に無視したような設計になっています。しかし、そこがこのスピーカーの最大の特徴、あえて、「積極的にたわませる」という逆発想アプローチによる設計で、鳴りの良い振動板を獲得したのでした。
すなわち、振動板の中心(ボイスコイル部)からの振動を、固定された振動板の外周部までの間に、周波数に応じて 積極的にたわませて振動させる(屈曲運動)というメカニズム。

低域は物理的なサイズで確保しつつ、周波数によって振動面積や振動部分を変えながら、巨大サイズでも中高音域まで周波数が伸びるように設計されているんですよね。
 (実際、低音は振動板全体で、中高音はセンターキャップ付近で鳴っているのがよくわかります。
  分割振動と言うなかれ、イメージとしてはグラデーション振動とでも言うべき感じです。
一般的な宙に浮いた振動板が歪んで振動する現象は分割振動(制御できていない破綻状態)と言われて嫌われますが、ちょっと違うのにお気づきでしょうか?

ピストン運動とは根源的に違う振動板の屈曲運動で、大きな振動板に引きずられることなく高い周波数と自然な倍音を発生させているのです。

だから、フリーエッジも必要なければ、硬い振動板も必要ない(振動板は屈曲運動しやすいスチロール製)。
ちなみに、このような振動板の屈曲運動は、倍音の発生も含めて、実は 楽器や人の声と同じ自然な振動のメカニズムなのだそうです。

また、ここで言う倍音とは、様々な音に対して同時的に発生する原音の整数倍の周波数の音であり、楽器の音が心地よいのは倍音をうまくコントロールしているからだと言われています。
普通のスピーカーの場合、信号に忠実なピストン運動が求められ、そうでない振幅は高調波歪みの類(破綻域)として嫌われますが、(実際、音が濁る)NSスピーカーは、意図的に倍音(美しく自然な音に聞こえる)として発生させるメカニズムなのです。
これは、当時から YAMAHA が公言していた理論で、長岡鉄男氏も実に巧くまとめ上げていると絶賛されていました。

【屈曲振動板構造 = スピーカーというよりは、倍音を生み出す楽器そのものの構造】

だから、管楽器や弦楽器の響き方、打楽器のインパクト音、ボーカルなどが驚くほどリアルに再現されます。

色々問題もあるのでしょうが、あえて、この方法に本気で取り組んだ当時の YAMAHA に拍手!


■音が伸びやかな 開放型エンクロージャー。
比較した現代のスピーカの一つに、タイムドメインスピーカーというのがあります。(ほかにも様々なタイプのを数種類所有しています。)
大変評判の良いスピーカーで、複数の知人から奨められて購入しました。(miniですけど)

これはもう、ことごとく、NSスピーカーと対極をなす思想で設計されているのが解ります。
ネットで設計理論などを検索すると、なるほどと思わせるものです。
簡単に紹介すると以下のようになるのだと思います。
・信号に忠実な再生を目指すために、振動板質量の小さな10cm未満のフルレンジスピーカーを採用。
・時間軸での振動の影響を無くすため、あらゆる共振要因を排除。
・小さな点音源からの音を自然に広げるために回折現象を妨げないエンクロージャー形状。
と言ったところでしょうか。

NSスピーカでは、1m 近いサイズのユニットもある訳ですし、スピーカーの振動板自体が複雑に共振しまくっているという現象も生じています。当然時間軸に対する振動の影響も絶大でしょう。
タイムドメイン理論の方が忠実再生という範疇では間違いなく正論ですし、新しい設計思想です。ビルゲイツ氏も自宅の7000万円のオーディオより良い音だと言ったそうな...。(100% リップサービスでしょうけれども)
それでも、私は、NSスピーカーを選んでしまいました。趣味・趣向の世界ですもん。笑わば笑えです。

でも、考えても見てください。いかに信号に忠実な再生のためとはいえ、10cm未満のスピーカーでは、再現性に制約がありすぎます。(例えば、鬼太鼓座の2mの大太鼓の音が再現できますか?)
いかに正しい理論といえども、こちらを立てればあちらが立たずというようなものです。
スピーカーの完成度というのは、まだまだその程度ということのようです。アンプの進化は目を見張るものがあるけれども、スピーカーはほとんど進化していないと聞いたことがありました。だから、40年前の理論でも太刀打ちできるのでしょうね。

所有はしていませんが、最新の、最高クラスのスピーカーの音も聴いておこうと、某メーカーのフラッグシップモデルの視聴にショールームを予約して出向いたことがあります。普段聴いているCDを持ち込んでくださいとのことでしたので、JAZZやクラシック、鬼太鼓座も持っていき視聴してきました。
国内外のオーディオ賞を総なめし、現状望み得る世界最高品質の音とのことで、店員さんも自信満々でしたが....
それでも、私は、NSスピーカーの音を選んでしまいます。趣味・趣向の世界ですもん。笑わば笑えです。

上記の世界最高品質と豪語される音を聴いた後でも私の気持ちは変わりませんでした。
世界最高品質の音と言いながら、やっぱりバスレフ箱でブーストされた、オーディオっぽい音にしか聴こえませんでした。鬼太鼓座の太鼓の音はバスレフ20cmウーハーの音でしたし、管楽器の音も NSに比べると倍音が不足ぎみで、リアルさに欠けましたねぇ。(元々のソースがそんな音だったのかもしれませんが...)


NSスピーカーが、より自然な音に聞こえるもう一つの理由は、背面開放型のエンクロージャーにもあると思います。
NSスピーカーを収めるエンクロージャーは、密閉型でも、バスレフ型でもない背面開放型で、底の抜けたバケツのような構造です。

まず、なぜ密閉型にしなかったのか。あれだけのサイズの振動板が動けば、ボックスの内圧の変化も相当なものになるはずで、内圧によって振動板の動きが抑制される(エアダンパー効果)からでしょう。詰まったような音になってしまうわけです。実は、密閉型のスピーカーは、多かれ少なかれ、そのような音をしています。密閉型にすれば、内圧を叩くことで、低音の量感を再現しやすくなるのですが、同時に詰まったような音になってしまう。

バスレフ型は、密閉型の欠点をカバーする部分もありますが、別の問題も発生します。オーディオ的な音とも言われます。また、やはり内圧が少なからずスピーカーの振動に影響することも避けられないため、デリケートな屈曲運動をする NSスピーカーには、やはり向かないようです。

そのため NSスピーカーのエンクロージャーは、密閉構造をとらず、エアダンパーによる振動板への干渉もほとんど考えなくてよいものとなっています。また、スピーカーボックスの背面にも音が存分に放出されているため、置き場所によって音場の再現性も千変万化するというおまけ付きです。(NSスピーカーの背面には、充分な空間を取ることが推奨されています)

このエンクロージャー構造によって、大きな振動板は実に開放的に伸びやかに振動することができるのです。
普通のスピーカーのサイズでは、低音が不足してしまって使い物にならない開放型エンクロージャーでも、NS の大きな振動板なればこそ十分成立するのです。


YS-50.jpg
YS-50 のエンクロージャーは奥行きがあるため、背面だけでなく側面にもスリットが開いています。
このボックスを部屋のコーナーに置くと、側面スリットからの音は壁面との間に挟まれて、バックロードホーンのような道筋で前面に放散されます。(写真では、ボックスの右側が壁面を利用した開口部のように見えます)


YS-50_.jpg
おまけ:YS-50 当時のカタログ写真です。


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上記が、NSスピーカーが40年経ってもなお、最新のスピーカーと比べて遜色の無い魅力的な音を発する理由だと考えますが、ことごとく現代のスピーカーとは違うのがお解りになるでしょう。一言で言ってしまえば、NS スピーカーは YAMAHA 製の、良く出来た楽器だったということです。
実際、エレクトーン用のスピーカーとして開発されたものをオーディオに流用したものでしたし、エレキギターのスピーカーにも多く採用されていたものです。
そんなので本当にオーディオ用として通用するのか?? そんな構造だから廃れてしまって今ではその構造を採用するスピーカーも無くなってしまったではないか。。。 という声が聞こえてきそうです。
お疑いの方で、好奇心と、若干のお金を支払っても良いとお考えの方は、実際に手に入れ、ご自分の耳で聴いてみられるのをお奨めします。趣味・趣向の世界の話ですから、満足を保証するものではありませんが、きっと何か感じられるところはあると思います。少なくとも、楽器メーカー YAMAHA が、初めてナチュラルサウンドと銘打った快心の作な訳ですから。私は軒並み数セットを、がむしゃらにゲットしてしまうだけのインパクトを受けたのでした。

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けれども、どんな音楽に対してもソツなく対応できるオールラウンドな、「モニタ」タイプのスピーカー(後に YAMAHA が営業的に成功させた NS-1000モニタや、NS-10スタジオモニタなどの小型モニタースピーカー)とは本質的に違った設計思想のため、モニタスピーカーの販売で成功した YAMAHA は、一気にNSスピーカーの開発コンセプトを転換してしまったのでした。そのサイズから住宅事情や製造コストの問題も もちろんあったのでしょうけれど。
NSスピーカーが、現在では廃れてしまったのはこの辺りに理由があったのでは..と想像しています。

(モニタスピーカーは、録音スタジオや放送局などで「基準の原器」として利用されるオールラウンドなスピーカーです。癖の無いストレートな音が心情ですが、家庭で趣味に音楽を聴くには素っ気ないとも言われます。プロの現場で使われるプロ仕様というブランドイメージで特に国内では高い信頼を得ています。逆に NSスピーカーは、国内ではそれほどではありませんが、海外ではビンテージ扱いだそうです。)

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いずれにせよ、このすばらしく音楽的・楽器的といえるスピーカーが、40年も前に発売され、そしてほどなく姿を消してしまった。
それを今手にして、嬉しくもあり、切なくもある、複雑な心境です。
 (私がこだわる FreeHand とよく似た境遇ですからねぇ)



YAMAHA には、モニタスピーカーとは違うジャンルで、NSスピーカーを復刻していほしいものですね。
大型の液晶モニタに人気がある昨今です。大型の平面スピーカーをアピールしてもよいのでは?
ちなみに、下の写真はオーディオ使用ではありませんが、我が家の42inch 液晶テレビの横に並ぶ NS-18 です。
ホームシアター仕様の5.1chですが、小型スピーカーを使用していた時とは まるで違う臨場感を再現してくれます。

NS-18_.jpg
(NS-18の奥行きは22cmほどしかありません。薄型液晶テレビにジャストマッチします。)

NS-18.jpg
(NS-18 には、JA-5004 がいっぱいいっぱいのサイズで収まっています。このサイズが唸るんですよ !!)



NS スピーカー(別名:ぽんせんべい マニアの間では見た目からか、親しみを込めて、そう呼ばれてます。)は、オークションでの人気を見ても十分に現実味がありますし、音を聞いた人の多くは驚き、素晴らしい音と絶賛します。
YAMAHA さん、現代の技術で NSスピーカーを復刻されたら、ブランドイメージも更に上がるのではないかと思われますが、いかがでしょう?


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今回は、こだわりのオーディオとして、YAMAHA NS スピーカーを紹介しました。
絶版になって、既に30数年。色々資料を調べながら書いてみましたが、誤りがあればご指摘ください。
我流オーディオ独り言は、何度かに分けて続けたいと考えています。
ご興味ある方おつきあいくださいませ。



→我流オーディオ独り言-2 <NSスピーカーのお話-2> アップしました。

→オーディオカテゴリー












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