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お気に入りのデザインモノたち--6(YAMAHA、KEYENCE など) [お気に入りのデザインモノたち]

お気に入りのデザインモノたち、【その6】です。

前回から随分日が経ちましたが、久しぶりに「お気に入りのデザインモノ」紹介致します。
旧いデザイン(骨董品?)などにも興味のある方お付き合い下さい。

YAMAHA_NS_JA-3501.jpg
■威風堂々 YAMAHA YS-50  NSスピーカー JA-3501

YAMAHA NS(Natural Sound Series)は、発売以来現在まで続く YAMAHA のオーディオブランドです。
写真は、およそ40年前、NS ブランド発表当時の、初代スピーカーのひとつ YS-50。
当時、すでに世界に冠たる楽器メーカーとして席巻していた YAMAHA が、あえて「ナチュラルサウンド」と命名した記念すべきスピーカーです。(勿論、NSスピーカー以前の YAMAHA製スピーカーもありますが、ここからが、楽器メーカーの威信にかけて世に問うた最初のスピーカーと言って間違いないと思います。)

見ての通り、楽器=グランドピアノの響き板をイメージさせる形状の巨大スピーカー(写真のもので ユニット長辺50cm)は、いかにも YAMAHA ならではのデザイン。しかも楽器メーカーがナチュラルサウンドと命名した通り、従来のスピーカーとは一線を画す素晴らしく自然な音を響かせました。
 ※並み居る海外製高級ブランドスピーカーを、ブラインドテストで打ち負かしたと言う逸話付きです。

スピーカーのいびつな楕円形状は、無理矢理ピアノの響き板に似せたわけではなく、振動の中心点から外周までの距離を不等長にすることで特定の共振を防ぐのが目的だったようです。
しかもこのスピーカーにはフリーエッジがありません。太鼓のように張った特殊樹脂製の鼓膜が弾むように屈曲して音を出します。当時の YAMAHA オリジナル技術、特許製品でした。
前面バッフルごと一体鋳造のアルミダイキャストが YAMAHA バイクのエンジンを彷彿とさせ、がっちり受け止める木製フレームとの対比も美しく、潔さ、凄みすら感じさせます。

このスピーカーとの出会いは、私の中学生時代で、当時から憧れのものでしたが、買える年齢になった頃には このモデルは市場から姿を消していて、私の中ではずっと幻のスピーカーになっていました。
昨秋、ネットの画像検索で偶然このなつかしい形のスピーカーに遭遇し、オークションで手に入れることができました。
30数年ぶりに再会したスピーカーは、アンティーク家具よろしく、深い味わいが染み付いていました。
痛んだネットをはずすと、威風堂々の、50cmもある あの立派なスピーカーが。
音も、現代の小振りなスピーカーには真似できない、大型スピーカーならではの心地よさで鳴ってくれるのです。

 ※このスピーカーは、今でも「知る人のみぞ知る」オーディオマニア御用達品で、一部に根強いファンを抱える、オークションでも人気のスピーカーのようです。



DTX_JA-6001.jpg
■YAMAHA DTX with JA-6001

ついでなので、NSスピーカーをもう一つ。写真の YAMAHA DTX は、以前にも紹介しましたが、現在、新しく入手した NS ユニット【JA-6001】をバスドラよろしく組み合わせて使用しています。(左の箱は NS-250)
JA-6001 は、NS スピーカー史上最大のユニット、長辺約90cmというお化けスピーカーで、箱無しでも素晴らしい音圧で鳴ってくれます。いずれ BOX を制作するまでの仮の置き場所ですが、YAMAHA 同士ということもあって、見てくれもしっくりとマッチしました。
JA-6001は、YAMAHAエレクトーンの上位モデルに使用されていました。まさしく【楽器】なのです。

  ※NSスピーカーやオーディオ、楽器に関しては、別カテゴリーで改めて紹介したいと考えています。
    →新カテゴリ【我流オーディオ独り言】<NSスピーカーのお話>アップしました。



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■A&D P,CROSS LX-1010

こちらも、以前に リモコンとスピーカーを紹介しました。写真は、A&D P,CROSS ミニコンポの本体です。
こだわりのオーディオシステムは別途ご紹介したいと考えていますので、こちらでは、デザインにスポットを当て、ユニークなミニコンポデザインとして紹介します。
P,CROSS は、電話とオーディオを融合させ、新しいライフスタイルを提案する製品として斬新なデザインが与えられたようですが、Apple の iPhone のようには話題性を提供することは出来なかったようです。
このモデルを最後に A&D は幻のブランドになってしまいましたが、以前からこのメーカーのテープデッキを愛用していた私にとっては思い入れの強いブランドで、今でも手放すことが出来ません。1991年購入。



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■NEC Floor Monitor 29inch Tube C29-VA1

電動式スイング(首振り)機構を持つ 29inch ブラウン管式 VAモニタ。
50kg ほどもある大型モニタが、ゆっくり画面の向きを変える様には感動すら覚えます。
スピーカーは着脱式。普通の四角いテレビとは趣を異にするフロアタイプデザインのモニタです。1991年購入。
ハイビジョンモニタと世代交代してからも、部屋のオブジェとして存在感を示しています。



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■SANYO PRIMAIRE  PH-PR900

こちらはラジカセ。ラジカセと言えば、メカメカしかったり、ごてごてしてたり、安っぽかったりで、気に入ったモノになかなか出逢えなかったのですが、このモデルは結構お気に入りでした。
プレーンな造形、節度あるデザインで、性能的にも満足できるものだったと記憶しています。1992年頃購入。



GYROSAUCER.jpg
■KEYENCE GYROSAUCER II E-570
Gyrosaucer-II.jpg

(ちょっとだけデザイン事務所としての宣伝です!)
最後に紹介するのは、手前味噌になりますが、当時私がデザインした作品、ジャイロソーサー2 です。
ジャイロソーサー2は、当時の先端制御技術を結集したハイテク製品(飛行モデル)で、NASA も取り寄せたという逸話が残っています。(現在ドローンと呼ばれる商品カテゴリーになって大流行中ですね。実は KEYENCE のジャイロソーサーこそが、元祖 世界初のドローン商品なんですよね。)
デザインは、決して気をてらったものではなく、構造・機能を具現化し、プレーンなデザインにまとめあげればこうなると言う必然的な形態だと考えています。まぁ、当ブログ「お気に入りのデザインモノたち」における私の嗜好をご覧いただければ、お察しいただけるのではないかと思います。
1990年デザイン。

プロペラ用のプロテクタを付けた状態
GYROSAUCER_3.jpg
スタイロフォームから削り出したデザインモデル
GYROSAUCER_2.jpg


より大型のハイグレードモデル、ジャイロソーサー3です。1995年デザイン。
GYROSAUCER3.jpg
■KEYENCE GYROSAUCER III E-770

GYROSAUCER3_4.jpg

泳ぐエイをイメージした、初期のイメージスケッチ。
GYROSAUCER3_3.jpg


両モデルを実際に飛ばしている映像をこちらのサイトでご覧になれます。ご案内。



今回【その6】は、私の部屋を見渡して、趣味ものを中心にご紹介しました。
若い方には、ジェネレーションギャップを感じられる方もいるかと思いますが、デザインの志向に共通点などを感じてもらえれば幸いです。




→ お気に入りのデザインモノたち【その7】<HONDA Integra 30th> アップしました。



  →【その1】はこちら <愛用の電話機 Iskra など>
  →【その2】はこちら <インテリア小物など>
  →【その3】はこちら <ビデオカメラなどメカもの>
  →【その4】はこちら <Zero-1 Classic Type-F>
  →【その5】はこちら <Cappuccino>