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FreeHand _続-総集編 [FreeHandで行こう!]

FreeHandで行こう!】その33 <FreeHand 続-総集編> です。

Zoku-Sousyuhen2.jpg
今回は、フリーハンド連載の2回目の区切りとして、-総集編をまとめてみました!!


このシリーズでは、FreeHand の優位性を紹介しています。
FreeHand の情報を求めている方や、Illustrator ユーザーの方にも、お役に立てれば幸いです。

今回は 続-総集編です。初めてお越しの方は、総集編か カテゴリーTOPからご覧になられるのをお薦めします。

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また、画像が表示されない等、表示がおかしい場合はこちらから再読み込みして下さい。


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昨年5月に FreeHand_総集編をまとめてから およそ1年、多くのアクセスを頂きありがとうございます。
総集編編集以降も、付録編、Tips編と回を重ね、情報が分散して参りましたので、一気にご覧頂けるよう
<続>総集編をまとめてみました。おつきあい下さいませ。



前回の総集編編集までは、FreeHand のラスターエフェクトの解説は割愛しておりましたが、総集編以降の付録編Tips編では、ラスターエフェクトも少なからず紹介してきました。 割愛してきたのには、それなりの訳がありました。
まず、ベクターベースのドローソフトに、ラスターエフェクトが混ざると解釈に混乱が生じやすいこと。
最近の Illustrator が、Photoshop の機能を取り込んでラスターエフェクトに力を入れていることに対して、FreeHand では、FLASH との連携に力を入れてきたため、違いを明確にし、そちらをメインに取り上げてきたというのが理由です。

しかし、ラスターエフェクト機能に関しても、Illustrator と比較するにつけ、両者の違いが明確になりました。
もともと、当【FreeHand で行こう!】では、Illustrator には無い FreeHand ならではの機能に焦点を当てて紹介してきましたが、ラスターエフェクトに関しても、充分 FreeHand ならではの機能・使い勝手の良さが際立っていたということです。

冒頭の作例では、ラスターエフェクトの「グラデーションマスク」「ぼかし(ガンマ)」「ドロップシャドウ」「グロー」を使用しました。同様のものは、最近の Illustrator でも作成可能ですが、グラデーションマスクなどの作成が Illustrator よりも相当作りやすいのが特徴的です。
Illustrator では、不透明マスクを別途作成する必要がありますが、FreeHand では、対象オブジェクトにラスターエフェクトのグラデーションマスクを設定するだけです。しかも、FreeHand の放射状グラデーションには、グラデーション方向をコントロールするハンドルが2本あり、斜め楕円のグラデーションが簡単に作成できますから、それをそのままグラデーションマスクに適用させることができます。
作例にあるハンドルは、グラデーションマスクの、放射状グラデーションをコントロールするハンドルです。
バックグラウンドの斜め楕円のグラデーションも、同じくグラデーションハンドルでコントロールして作成したものです。


スパイラルパターンは、Tips-2 で紹介したものです。
spiral2.jpg

グラデーションマスクは、付録-2で操作方法を紹介したものです。
Effect.jpg

グラデーションの種類については、何度も紹介していますが、使い方-2をご覧頂ければと思います。
Nuri.jpg


他にも、FreeHand のラスターエフェクトには、Illustrator には無い「内側のドロップシャドウ」や「ベベル」「エンボス」等が用意されており、簡単な操作で、多彩な表現が可能になります。
以下は、Tips-3で紹介した、テキストのエフェクトです。Illustrator でも当然出来ると思っていたのですが、そのような機能はなかったのですね。ぜひ、FreeHand をお試し下さい。

effect1.jpg
effect6.jpg
effect3.jpg
effect5.jpg
effect4.jpg
effect2.jpg

上記はテキストへのエフェクトですから、いつでもテキスト編集が可能です。
また 下の作例では、上記ガラス風文字と同じ処理を四角形に施し、レンズ塗りを適用して重ねた写真をガラス越しに見たものとしました。レンズ塗りでは、わずかに中心点をずらして屈折感も演出しています。
glass.jpg
effect7.jpg
bevel.jpg




ラスターエフェクトの他に、Tips-2 では、ベクトル系のエフェクトも紹介しました。
こちらはベクターベースですので、解像度フリーです。

Pattern_2.jpg
spiral.jpg
Cross.jpg
Gizagiza2.jpg
effect.jpg
ちなみに、上記 ギザギザ〜デュエットの4つは、同一のパスに、それぞれ違うエフェクとを掛けたものです。
ベクターエフェクトでパス形状の表現巾が大幅に広がります。





あとは、ざっくばらんに今まで紹介してきた機能を案内して行きましょう。


Tips-1 では、オートトレース機能を紹介したところ、その精度の高さに驚かれました。
Trace.jpg
Hand_Trace.jpg

Trace.jpg
車は、上が画像で、下がトレースです。設定のコツは、あまり精度を上げすぎず、カラーは64色位にとどめることです。
上げすぎると、無駄なパスが増える上に、メモリ不足でトレースできなくなる場合があります。
但し、あくまでもオートトレースはオートトレースです。スーパーリアルトレースは無理ですので、どちらかと言えば、下のような、緩いトレースが味があって良いのではないでしょうか。


trace3.jpg
左:あえて境界に隙間が出る設定にしたゆるいトレース。  右:色境界のセンターラインをトレース。





付録-3パースグリッドを紹介したところ、毎日のように検索に引っかかります。
Illustrator には無い機能で、イラスト作成に望まれている機能なのでしょうね。
Perspective_Grid.jpg
作例では、テキストのままパースを付けてみました。いつでもテキスト編集可能です。



良く検索に引っかかると言えば、CD盤面の作成方法というのもあります。
Tips-1 で紹介した円錐グラデーションは、FreeHand ならではの機能です。
cone.jpg
50.jpg




他にも、オーバープリント関連も、毎日のように検索にかかります。
前回の総集編では表示設定でオーバープリント表示させる方法を紹介しましたが、Tips-5では、検索置換機能でオーバープリントを検索する機能を紹介しました。
Overprint_select.png
 ※右上のパターン表示はオーバープリントを示しています。ブラックオーバープリントも一目瞭然です。




あまり知られていなかった機能ですが、FreeHand の形状属性も驚かれました。(付録-1
扇形変形という検索でも良くヒットします。
その他、ツールもまとめて ムービーでご覧下さい。Illustrator しか使ったことの無い方は一様に驚かれます。
ツール一つとっても、こんなに違うんですね。















また、付録-1では、ブレンドの習作を紹介しました。質問のあった作成方法などをコメント欄に回答していますので、合わせてご覧下さい。
Blend.jpgblend2.jpg




ブレンドと言えば、Tips-4 では、ブレンドで作成したオブジェクトやブラシを FLASH ムービークリップに書き出す機能も紹介しました。画像クリックで、動くページにリンクします。

Chain.jpg

anime.jpg
何度も書いていますが、FLASHとの連携ならば、総集編や、FLASH編で紹介してますように、.swfファイルが読込め、ActionScript が実行できるという点が真骨頂でしょう。

※当ブログ内に FLASH が表示できるようになりましたので以下に表示します。ブラウザが対応していない場合はご容赦ください


*Flashが表示されない場合は別ウインドウでお試しください。





他には、開発本国アメリカでの FreeHand に対するラブコールが書き込まれた Dear Adobe の紹介(付録-4や、
Dear Adobe.jpg
Illustrator CS4 との比較FreeHand VS CS4」「気の利かない CS4も多くのヒットをいただきました。ありがとうございました。


など、など、など。 前回の総集編ほどのインパクトは無いかもしれませんが、いかがでしたでしょうか。



当ブログは、闇に葬られる運命となった FreeHand の、ユーザー最後の意地で始めた連載でした。
Illustrator より劣っているソフトならいざ知らず、内容的・機能的に、はるかに優れていると言える FreeHand の方が、ただメーカーの力関係によって買収・抹殺されて行くことに納得できず、FreeHand のアドバンテージ部分を書き綴っただけで、30回分以上もの長文の連載になりました。

FreeHand の存在を知らずに、Illustrator こそが最高のグラフィックソフトと信じて疑わないのも 知らぬが仏、それはそれで結構ですが、CS3 や CS4 の新機能のほとんどが FreeHand からの移植であるという事実や、FreeHand 初期バージョンからのアドバンテージ機能も含め、FreeHand を買収して4年を経過しても、まだなお Illustrator は追いついて来れていないということも、当ブログをご覧になればお解りになるのではないでしょうか。

以上、FreeHand ユーザーとして、最後の意地で書き上げた「FreeHand で行こう!」の連載でしたが、FreeHand と比較して Illustrator の出来を非難するのは、もうこれぐらいにしておきます。事実とはいえ、ライバルを悪く書くのは、気分の良いものではありませんし。また Illustrator は、好む好まざるに係らず、皆さんが使うソフトですから。

私は フリーのデザイナーになって 18年間、ずっと FreeHand メインでやってきました。おそらく、全売上、全収入の9割以上を FreeHand が稼ぎ出してくれたと思います。この素晴らしく出来のよい生産性の高いソフトウエアに感謝し、次回以降は、これからFreeHand を始めたいという方々のために、ささやかながらも入門編を始めたいと考えています。
開発終了を宣告されたソフトですが、今から始めても当分の間は第一線で使えます。業界標準の Illustrator が、これから FreeHand の機能に追いついてこようかというところですからね。アドバンテージはまだまだ十分あります。

過去の連載では、Illustrator に無い FreeHand ならではの機能紹介を中心に書いてきましたが、今後は Illustrator で普段やってることを FreeHand ではこのようにしますよという、初めて使う人にも解る解説で、FreeHand 入門編を書いていきたいと考えています。

私からの、FreeHand と、この素晴らしいソフトウエアを開発したプログラマーへの、せめてもの感謝の気持ち、恩返しとして。

  → FreeHand _入門編 開始しました。



追記:
2010年4月、CS5 が発表されました。Illustrator CS5 の目玉機能は、上にも紹介している FreeHand から移植した 3Dグリッドだそうです。それ以外の機能は、主に従来ツールのブラッシュアップですね。矢印の設定なんかも、FreeHand と同じように線の属性でできるようになっていました。

他にも、InDesign CS5 のFLASH 書き出しナビゲーション機能や、角R四角のインターフェース(角オプション)、FLASH CS5 にも、円の扇形変形インターフェース等が移植されたようです。

  → FreeHand VS CS5 はこちら。

Illustrator CS3 以降の新機能のほとんどは、FreeHand からの移植オンパレードです。より優れた機能を持っていた FreeHand を買収した訳ですから当然のことなのですが、FreeHand がライバルであった時代は、互いに機能を競い合って進化してきたのに、FreeHand 買収後の Illustrator は、FreeHand の機能を吸い上げているだけで、ほとんど進化していないですね。このジャンルの進化が止まってしまったことは業界全体の不幸ですし、目新しさの無いバージョンアップには ほとんど魅力が感じられなくなり、とても残念です。

FreeHand が買収されたときに、これで、グラフィックアプリケーションの進化は鈍くなると言われたものでしたが、全くその通りになってしまいました。 頑張れ、 Free FreeHand.org! FreeHand 復活に向けて!



 ※Free FreeHand.org では、FreeHand 復活に向けて、活動を開始しました。詳しくはこちら



追記:20111024
2011年10月4日にリリースされた、Flash Player 11 には、表示上の重大な欠陥があり、修正もされずに放置されたままになっています。Flash Player 11 の表示上の欠陥により、FreeHand からパブリッシュした .swf は、全て表示できなくなってしまいました。( Flash Player 11 未満では問題なく表示します。)
この件に関しての詳しい情報はこちらを参照してください。
なお、デコンパイルソフトなどを使用して表示可能に修正できたファイルは以前同様にご覧頂けるようにしましたが、修正できなかったファイルに関しては、黄色いアラートを表示させています。


追記:20111111
2011年11月9日にリリースされた Flash Player 11.1.102.55 では、表示上の重大な欠陥が修正されました。
Flash 表示時に黄色いアラートが表示される場合は、最新版の Flash Player に更新されることをお勧めします。



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   →Tips編 小ネタ集です。
   →FreeHand VS CS4 では、最新版の Illustrator CS4 と比較しています。どうよ。
   →FreeHand VS CS5 では、最新版の Illustrator CS5 と比較しています。どうよ。どうよ。
   →FreeHand_入門編 Illustrator の作業が、FreeHand ではこんな感じ。
   →FreeHand_番外編 実践的に使える裏技テクニックほか、様々な情報を提供しています。



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※キーボードの、コマンド、option、comtrol 表記は、MACのものです。WINの場合は表記が異なりますので推察して下さい。マウスクリックも、2ボタンの場合 操作が変わるようです。



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