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iPad のスペアナで 巨大NSスピーカーを測定してみました。 [我流オーディオ独り言]

iPad アプリ【bs-spectrum】を使って、NSオーディオの周波数特性を測定してみました。
このアプリで以前測定した時に、聴感以上に低域の表示が落ちるので信頼出来なくて、買ったまま使ってなかったのですが、iPadには低域カットのフィルタが入っているとの情報があったため、それを解った上で使う分には何かの目安になるだろうと、今回改めて使ってみた次第です。

spectrum2.png
音源はこちら。ホワイトノイズは全音域の周波数成分を均等に含む音源です。

私のところの NSオーディオは、色々いじっていてオリジナル状態ではないのですが、とりあえずリスニングポジション(スピーカーから約3m)での測定結果は上の通り、なかなかフラットで癖のない特性でした。
聴感だけをたよりにセッティングしてきましたが、まずまず満足いく測定結果でホッとしています。
なにせ、40年以上前の特異な巨大スピーカーですから、、、。
(150Hz付近から下は、iPadの特性として落ち込んでいるものと思われます。実際には、50Hzあたりまで ほぼフラットに感じられます。)


スイープトーンによる 1000Hz付近、13000Hz付近、18000Hz付近の測定結果は以下のような感じ。
spectrum_1000.png
spectrum_13000.png
spectrum_18000.png

オーディオと iPad の間のやり取りでは、20000Hz付近まで十分な音圧で測定出来ているのですが、私の耳では13000Hzあたりが上限で、それ以上の周波数の音は聴こえません。(ショック!)
まぁ、15000Hz以上の音が聴こえるのは 十代ぐらいまでといいますから、歳には勝てません。
せめて、自分の可聴範囲の特性は出来るだけフラットを維持出来ますようにと祈るばかりです...。


ちなみに、NSスピーカーとは対極を行くようなスピーカー「タイムドメイン」 →こちらに関連ブログ も測定してみました。
オーディオにうるさい友人数人が絶賛するので試しに手に入れてみたものですが、私の耳には、オーディオっぽい音にしか聞こえなくて、まったく使用していません。(勿論、悪い音ではありません。好みの問題です。)

spectrum_TimeDomain.png
特性は、やはり小口径のスピーカー然としたものです。
バスレフで膨らませた低域、ピークやディップのある中高域、狭いフルレンジ特性、、、など。

ただ、このような特性グラフからだけでは、音の良し悪しは勿論、品や雰囲気、音場感や空気感などについては量りようもないのは当然です。タイムドメインが言うところの、時間軸での共振の影響なども勿論見えません。

しかし、NSスピーカーとタイムドメインの音の違いは、確かにグラフから感じ取ることが出来ますね。
やはり、より自然に聴こえる NSスピーカーの音は、特性的にも変な癖がないということでしょう。

あくまでも目安としてですが、スピーカー特性の一側面を垣間見る(周波数特性の「癖」程度ですが…)ということに限って言えば、今回、それなりに利用価値はあると感じることができました。
出来れば、様々なタイプのスピーカーの特性を比較出来るサイトなどがあれば、実際の音が聞けない場合に、音を思いめぐらせるための参考データとして色々比較して見てみたいという興味がわきますね。
マイク内蔵で規格も均質な iPad なればこそ、比較しやすいデータの揃うことが期待出来ます。


→ 我流オーディオ独り言-7 <iPadのスペアナで測定(その2:生音との比較)>アップしました。



YAMAHA NS-30 Audio System (1960年代のスピーカー:口径90cmの特殊巨大ユニット:NSスピーカーシステム)
リスニングポジション(今回の測定ポジション)からパノラマ撮影 (約18畳スペース)

*表示されない場合は別ウインドウでお試しください。

ダブルクリックで Full Screen 表示しますです。






→ 我流オーディオ独り言-1 <NSスピーカーのお話-1>
→ 我流オーディオ独り言-2 <NSスピーカーのお話-2>
→ 我流オーディオ独り言-3 <NSスピーカー三昧>
→ 我流オーディオ独り言-4 <生音に迫る音>
→ 我流オーディオ独り言-5 <生音場に迫るために>






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コメント 12

momo

うわああ .*:・'゜☆。.:*:・

馬鹿耳+音楽的素養まるでゼロの私が言うのもなんですが(笑)
すごく本格的なしつらえですね .*:・'゜☆。.:*:・
義理の父もスピーカーの類に凝っていて
いろいろ自分でいじったりもしているようなのですが
こちらはそれ以上です。

音楽や車や…
ASPECT様は趣味も多彩ですね(*^ω^*)♪
by momo (2012-05-19 08:21) 

aspect

momoさま こんばんは。
40年以上前のスピーカーなんです。
今度いらした時に、じっくり聴き込んで下さいね。

私のオーディオ遍歴に終止符を打たせた音です。
解ってくれる人とだけ、この音を共有出来ればって思っています。
(ほとんどの人は、聴くこともなく、過去の遺物として関心の対象外でしょうから..)

まるで FreeHand みたいなんですよ。

だから、本当のことを言えば、もっといろんな人に関心を持って欲しいんですけどね。
自分の感性が見出した、知られざる本当の本物と確信するものですから。

こんな方法でしか アピール出来ないのも、もどかしいものです。

by aspect (2012-05-20 01:23) 

Mayan

オーディオルームいいですね~!(。→∀←。)
私の父も昔からオーディオが大好きで
物心ついたころには家に巨大なスピーカーがあったのを思い出します。
物好きがこうじて今では自分で工房を作って人に売れるほどになったそうです。
多分音楽が好きなのは、そんな父の影響なんだろうなぁと思います(笑)

私もいつかいいオーディオで、好きな歌を聴いてみたいなぁ。
(マンション住まいなのできついかなぁ・・・)
世界が変わりそうですねo(*^▽^*)o

by Mayan (2012-06-06 16:13) 

aspect

Mayan さま、コメントありがとうございます。
お父様、素晴らしいですね。
物好きがこうじて、その道のプロになるなんて、
本人にとって一番嬉しい生き方ですよね。
私も、そんな風にやって行けるように、まだまだ頑張らないと。
 ..って、オーディオじゃなくて、本業のデザインでの話ですけどね。(^^;)

オーディオは、出てくる音は 勿論大事ですけど、
やっぱり、聴く方の感性ありきですから。
まずは、自分の感性に響く素敵な音楽に沢山出逢えて、
自宅にあるオーディオが、何時でも好きな時に気持ちよく、その音に浸らせてくれたなら
それは至上の喜びってもんですよね。

by aspect (2012-06-06 22:55) 

Mac

 今晩は 初めまして
 15CH とはスゴイと思います。ただただ感嘆するばかりです。
 周波数特性が素晴らしいです。
 各楽器の位置はまちまちですから、2CHのみでの再生には無理があるのかもしれません。間接音が大事なのですね。
 是非拝聴させて頂けたらと思います。
 遅くなりましたので、またコメントしたいと思います。

 
by Mac (2012-11-16 00:37) 

aspect

Mac さま コメントありがとうございます。
40年以上前のスピーカーが、今、どんな音を聴かせるか
是非聴いてってくださいませ。
当方、尼崎です。ご連絡をお待ちしています。

by aspect (2012-11-16 00:58) 

Mac

おはようございます

多くのオーディオマニア同様に生演奏の再生に憧れてきました。

たいしてライブを聞いてもいないのに理想だけ高望みをしてきました。
JBL・ダイヤトーン・ヤマハ・BOSE・タンノイ・アンフィニティ…。
どれも素晴らしい音を奏でていました。
個性あふれるメーカー製の音も捨てがたいものがありました。


ダブルバスレフ式。

片ch フルレンジ20cm 2基使用


自慢の音質ですが、どう表現したらいいいわかりません。

音源によります。無責任ですね。

本来は音楽を楽しむための手段のはずが、
目的になっているのがつらい所です。

でも、楽しみ方はいろいろあっていいですよね。


ご迷惑でなければ、デザインルームのアドレスに恥ずかしながら
画像を送ってもよろしいでしょうか?

by Mac (2012-11-16 09:03) 

aspect

Macさま おはようございます。
画像、是非拝見させてください。
そして、お逢い出来るのを楽しみにしています。

by aspect (2012-11-16 09:59) 

Mac


丁寧なお返事ありがとうございます。
感謝申し上げます。

オートグラフやパラゴンの音に近いのではと
ASPECT様のお聞きの低音を想像しています。

押し寄せては返す海辺の波の音や小川のせせらぎ
誇張することなく自然界の音をそのままに再現
響かせてくれいるのかなと想像してとても羨ましく思います。

>最近は、控えめな低音でいいじゃないかと感じています。

これは長年の調整の成果で、中高域に対して低域が
フラットになっている証拠と思います。
フラットに近づくと自然と控えめな低音として
聞こえるのだと思います。

>足りない音(空気感)を探し求めた結果、反射音、反響音を--

メーカーも間接音を求めています。
より自然に聞こえるならば、正しい解決策と思います。


アキュフェーズ40周年モデルを聞いてきました。
高額なシステムでの貴重な体験でした。

http://www.accuphase.co.jp/cat/dp-900_dc-901.pdf
http://www.accuphase.co.jp/cat/c-2820.pdf
http://www.accuphase.co.jp/cat/a-200.pdf
http://www.accuphase.co.jp/cat/ps-520.pdf

+ SP



by Mac (2012-11-17 20:06) 

aspect

パラゴンの音を聴いたのは40年ほど前、中学生の時でした。
値段もさることながら、人工の音とは思えない自然な音の響きに
圧倒されたのを鮮明に記憶しています。(バロック音楽でした。)

見た目の通り、パラゴンの中央の反射板から広がる音こそが、
この豊かな響きを創っているものと確信し、自作フロントロードホーン
(スピーカーから音が出てから耳に届くまでの経路を工夫する事)
に凝った時期もありました。

仰る通り、私ところの NS オーディオのチューニングは、
まさにその辺りの音を強く意識してのものです。

それにしても、巨大な NS スピーカーは、
その巨大な振動板を、まるでパラゴンの反射板のように、
はたまた、フロントロードホーンのように、
音を豊かに響かせるように鳴ってくれるのです。
その辺りは「独り言-7」のスペアナ計測の結果で確信するに至りました。

手前味噌になりますが、パラゴンへの憧れは
NSスピーカーという形で、結実してしまいました。
本物のパラゴンユーザーの方がどう言うかは知りませんが、
私は、このスピーカーを自分の中の終着点に選んだことに満足しています。

by aspect (2012-11-18 02:29) 

Mac


パラゴン

物理特性とか現代のSPにはかなわないけれど
独特の「艶」のある魅力的な空間を醸し出す
貴重なSPのひとつなのでしょう

コレクションも素敵に思います
秀越な音源もたくさん所蔵されてきているのでしょう


「→試してみました。」
からの録音を聞かせて頂きました。

NSスピーカー

脱帽!!

スイングジャーナルの評価に使うイラスト人が
帽子を脱いでいる、まさにあれです。

 
by Mac (2012-11-18 09:24) 

aspect

我が家は学校の校庭に隣接していますので、
野球部のかけ声が聴こえる放課後の音楽室での演奏情景を思い浮かべて
聴いていただけたなら幸いです。(笑)

録音機(R16)の無指向性内蔵マイクで、
スピーカーから3mほど離れた部屋の中程での録音ですから
(しかも、マイクは天井の方向を向いています)
決して、そのままの音を再現できているはずも無いのですが、
音の雰囲気を汲んでいただけた事嬉しく思います。
是非実際の音をお聴きにいらして下さい。

ちなみに、巨大な NSスピーカーは、一般家庭には普及しなかったことでしょう。
YAMAHAブランドの強みもあって、学校の音楽室などに採用されていたようです。
校庭で練習する野球部のかけ声越しに聴く音楽は、
このスピーカーの生い立ちを想像しながら、聴き入ってしまいました。

by aspect (2012-11-18 13:07) 

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